『イザナギとイザナミ』超ロングversion
カタカナ版
｢天地開闢(てんちかいびゃく)において神世七代(かみのよななよ)の最後に
イザナギノミコトとイザナミノミコトは生まれた。
そして、高天原(たかあまのはら)の神々に命ぜられ
海に漂っていた国土を固める為に
天の浮き橋からアメノヌボコで海をかき回し
出来上がったオノコロジマにて
イザナギノミコトとイザナミノミコトは結婚した。
イザナギノミコトとイザナミノミコトは
日本国土を形づくる多数の島々を生んだ。
そして、石・木・海・水・風・山・野・火など森羅万象(しんらばんしょう)の神々を生んだ。
イザナミノミコトは、カグヅチを産んだが為に火傷を負い亡くなった。
イザナギノミコトは、イザナミノミコトの遺体にすがって泣いていると、イザナギノミコトの涙からナキサワメが生まれた。
その後、イザナギノミコトは、カグヅチを殺し比婆山(ひばやま)に埋葬(まいそう)した。
イザナギノミコトは逢いたい気持ちを捨てきれず
亡きイザナミノミコトに逢う為に黄泉の国に向かった。
イザナミノミコトは、黄泉の食物を食べたが為に地上に出る事は出来ないと
イザナギノミコトに応じた。
しかし、自分を追って黄泉の国まで来たイザナギノミコトの願いを叶える為に黄泉の神に談判するとイザナミノミコトは御殿(ごてん)に戻った。
そこで、妻のイザナミノミコトと『決して覗いてはいけない』との約束をイザナギノミコトはしたが
イザナギノミコトは、待ちきれず除いてしまい
妻のイザナミノミコトの身体を見てしまった
身体は、腐れはて蛆(うじ)が集り(たかり)
オオイカヅチ、ホノイカヅチ、クロイカヅチ、サクイカヅチ、ワクイカヅチ、ツチイカヅチ、ナルイカヅチ、フシイカヅチの8体の雷神である
ヤクサノイカヅチノカミと融合している姿を見てしまった。
その姿を見たイザナギノミコトは恐れて地上へと逃げ出した。
姿をみられた、イザナミノミコトは恥をかかされたと怒り
逃げたイザナギノミコトをヤクサノイカヅチノカミとヨモウツシコメと共に追いかけた。
追いかけてくる、イザナミノミコトとヤクサノイカヅチノカミとヨモウツシコメに
髪飾りから生まれたブドウ、櫛(くし)から生まれたタケノコ、黄泉の境に生えていた桃の木の実であるオホカムヅミを投げながら逃げきった。
命からがら逃げきった、イザナギノミコトは
黄泉の国と地上の境であるヨモツヒラサカを大岩で塞ぎ
イザナミノミコトと離縁した。
岩のむこうからイザナミノミコトは『お前の国の人間を１日1000人殺してやる』と言うと
イザナギノミコトは『それならば私は産屋(うぶや)を建て、１日に1500人を産ませよう』と言い返した。
その後、イザナギノミコトは黄泉の国での穢れ(けがれ)を落とすために
筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小戸(おど)の阿波岐原(あはぎはら)で
禊(みそぎ)を行うと様々な神が生まれた。
左目を洗うと、アマテラスオホミカミ
右目を洗うと、ツクヨミノミコト
鼻を洗うと、ハケハヤスサノヲノミコト
が生まれた。
イザナギノミコトは、三柱(みはしら)の貴い(たっとい)子
ミハシラノウズノミコを得たと喜び
イザナギノミコトは、アマテラスオホミカミに高天原(たかあまのはら)を
ツクヨミノミコトには、夜の食国(よのをすくに)を
ハケハヤスサノヲノミコトは、海原を委任(いにん)した｣